本科のカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

本科のカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

1 教育課程編成の基本的な考え方

   教育課程編成にあたっては,本校が掲げる全学科共通の学習目標及び各学科が掲げる学習目標に照らして,学生が必要な基礎学力や専門知識等を無理なく,また効率よく修得できるよう全体の授業科目数及び単位数を適切に配置しています。
   なお,授業科目には選択科目も設定されていますが,必修科目の修得だけでも学習目標は達成されるように教育課程を編成していますので,卒業認定を以て学習目標を達成したと認めることができます。

2 科目構成と学習目標との対応

   本校の教育課程は,高専機構モデルコアカリキュラム(高専MCC)に準拠し,「基礎的能力」,「専門的能力」,「分野横断的能力」を習得するために,授業科目と特別活動から構成される。さらに,授業科目は一般科目と専門科目に大別されます。
   学習目標との対応は以下のとおりです。
(1) 技術者として必要な基礎学力と専門的知識を身につけ,各学科の学習目標を達成できるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   技術者として必要な基礎学力を身につけるため,高専MCCに準拠した「基礎的能力」,「分野横断的能力」を修得するための授業科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。一般科目は高等学校と同じ科目や大学の1・2 年次で履修する科目に相当する授業科目から構成されており,専門の学問や技術を修得するために必要な基礎学力の養成と,社会人として必要な一般教養の修得を目標としています。
   また,技術者として必要な専門的知識を身につけ,各学科の学習目標(下表参照)を達成するために必要な専門的授業科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています(高専MCCの「専門的能力」に対応する)。
(2) 意欲的・実践的に,ものづくりや課題の解決に最後まで取り組むことができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   専門科目は各学科における基礎的な学問や技術,その応用に関する科目で,特に実験・実習・製図・卒業研究などを通じて,自主的で創造性豊かな技術者となるための資質を養います。簡単な課題の解決からスタートし,学年進行に伴って徐々に複雑な課題に取り組むよう実験・実習・製図・卒業研究の中で課題テーマを設定しています。特に最後まであきらめずに取り組むことを重視しています。
   また,特別活動は第1学年から第3学年で実施し,有意義な学生生活をおくるために必要な生活習慣を身につけます。さらに,各種行事を計画・実施することにより,学生の自主性や創造力,根気強さ,学科を横断した協調性などを養います。
(3) 幅広い視点から自らの立場を理解し,地域・国際社会や環境に配慮できるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   幅広い視点から自らの立場を理解できるよう社会系科目やコンピュータリテラシーなどの科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。また,地域課題解決等をテーマとした課題に取り組むことにより,地域・国際社会や環境に配慮できる人材を育成します。さらに国際社会を理解する上で必須の外国語(英語)科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。
(4) 自分の考えを正しく表現し,公正に意見を交換することができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   自分の考えを正しく表現できるよう国語科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。また,各学年で取り組む課題について意見交換し,発表する機会を繰り返し設けることによりプレゼンテーション能力を育成します。


<機械工学科>
   機械工学科の学習目標を達成するために下記のとおり教育課程を編成しています。
   材料,エネルギー,計測制御,生産加工などの知識と技術を習得するため,1年生から5年生までに多くの専門科目を配置しています。社会に対する技術の責任を学ぶための文理融合科目や,福祉,環境,ロボットなどをテーマとした課題解決型の実験・演習に加え,卒業研究を通して人・社会・環境が調和する技術を生み出す応用力を身につけられるようにしています。

<電気工学科>
   電気工学科の学習目標を達成するために下記のとおり教育課程を編成しています。
   エネルギー,エレクトロニクス,制御,通信,コンピュータ等の知識と技術を習得するために,1年生から5年生までに多くの専門科目を配置しています。実験や卒業研究を通して,専門の知識と技術を「ものづくり」や課題の解決に応用できるようにしています。

<電子情報工学科>
   電子情報工学科の学習目標を達成するために下記のとおり教育課程を編成しています。
   情報・電子・通信などの基礎知識と技術を習得するために,1年生から5年生までに多くの専門科目を配置しています。実験や演習,卒業研究を通して,システム設計や開発を行うことができる能力を身につけられるようにしています。

<環境都市工学科>
   環境都市工学科の学習目標を達成するために下記のとおり教育課程を編成しています。
   くらしを支える施設の整備,防災,環境保全に関する知識を習得するために,1年生から5年生までに社会のニーズに合わせバランス良く多くの専門科目を配置しています。実験実習や設計製図などの実践教育に加え、卒業研究を通して、環境都市分野の様々な課題を解決できる技術力・創造力を身につけられるようにしています。 

<建築学科>
   建築学科の学習目標を達成するために下記のとおり教育課程を編成しています。
   建築を取りまく文化や技術の基礎知識を習得するため、1年生から5年生までに多くの専門科目を配置して、創造性を育んでいきます。住生活の課題を設計演習で取り組み、学年が上がるにつれて地域・都市環境にわたる知識も習得していきます。卒業研究を通して建築への様々な課題の解決に応用できるようにしています。


                                                      各学科と高専MCC,学位授与機構専攻の区分との対応

学科名

学科の学習目標

高専MCC

学位授与機構専攻の区分

機械工学科

材料,エネルギー,計測制御,生産加工などの知識と技術を習得し,人・社会・環境が調和する技術を創生することができる。

機械系分野

機械工学

電気工学科

エネルギー,エレクトロニクス,制御,通信,コンピュータ等の知識と技術を習得し,「ものづくり」や課題の解決に応用できる。

電気・電子系分野

電気電子工学

電子情報工学科

情報・電子・通信などの基礎知識と技術を習得し,システム設計・開発を行うことができる。

電気・電子系分野

情報系分野

電気電子工学

情報工学

環境都市工学科

くらしを支える施設の整備,防災,環境保全に関する知識を習得し,より良い都市づくりを目的とした課題に対処することができる。

建設系分野

土木工学

建築学科

建築を取りまく文化や技術の基礎知識を習得し,住生活から地域・都市環境にわたる建築への様々な課題の解決に応用できる。

建築系分野

建築学

3 成績の評価方法に関する方針

   科目ごとに設定された到達目標に対して,次の方法で成績評価を行う。
1.講義形式の授業科目においては,試験・小テスト・課題・レポートなどにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
2. 実技を伴う授業科目においては,実技テスト・筆記試験・課題・ポートフォリオなどにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
3. 実験・実習・製図およびPBL(Project Based Learning)などの実践的科目においては,課題・レポート・発表・ポートフォリオなどにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
4. 卒業研究においては,研究成果をまとめた論文・研究発表などにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。

4 成績の評価および単位認定基準

   各科目の成績は,シラバスに基づき総合的に評価します。1~3年次は100点法により50点以上,4~5年次は60点以上であれば合格となり所定の単位を修得できます。
   なお成績はS・A・B・C・D・不可の評語で表示し,評点との関係は次のとおりです。ただし,授業科目又は履修形態等によっては,合格又は認定の評語とすることがあります。

(1)1~3年次
S(評点90点以上)
A(評点80点以上~90点未満)
B(評点70点以上~80点未満)
C(評点60点以上~70点未満)
D(評点50点以上~60点未満)
不可(評点50点未満)

(2)4~5年次
S(評点90点以上)
A(評点80点以上~90点未満)
B(評点70点以上~80点未満)
C(評点60点以上~70点未満)
不可(評点60点未満)