システム一覧

新素材試作システム

設備機器

レーザ回折式粒度分布測定装置

​ 粒度とはいろいろな大きさの粒子がどのような割合で混合しているかを示すもので,これを調べるための試験を粒度試験と呼んでいます。粒度は,粒体物性の中でも基本的な特性のひとつであり,粉体そのものの性質や挙動を左右するばかりでなく,粉体を原料として作られる製品の品質も左右する重要な物性となります。このため,粉体を取り扱う場合,粒度の測定は極めて重要な操作となるわけです。
 本装置は,レーザ回折散乱法を用いることによって粒体の粒度を測定するものであり,「短時間で,簡単な操作で,そのような高分解能・高精度で,再現性良く」測定できる装置として注目を集めています。測定範囲は0.08~3000μmとなっており,"サブミクロンからミリメートルまで"の測定が可能となっています。
 測定は非常に簡単であり,対象となる粉体(必要に応じて分散処理を事前に行なう)をサンプラに投入するだけで瞬時(標準10秒,最短3秒)にその粒度がコンピュータで計算され,画面上にリアルタイムで表示されます。また,得られた結果を保存しておくことによって,標準装備された豊富なデータ処理機能を用いて様々な統計処理を行なうこともできます。

​焼成炉

​ 「やきもの」は,1万年以上もの歴史を持っており,一般的に,粘土で成形し 600~900℃で焼成する「土器」,施釉して900~1300℃で焼成する「陶器」,釉薬を使わず高温で石のように硬く焼き締めた「せっ 器」,1300℃前後の高温で焼成し吸水性のない「磁器」の4つに分類することが出来ます。「やきもの」には身近な茶碗や植木鉢をはじめ,瓦,煉瓦,タイ ル,硝子等々から,より高度な機能をもつ最近の先進セラミックスに至るまで非常に数多くのものがあります。
 焼成炉は,それら「やきもの」をつくるためのもので,原料や焼成工程などをいろいろ変えることで新たなものを試作することが出来ます。焼成炉としては, 最高温度が約1300℃程度の陶芸窯と,1700℃まで加熱できる小型電気炉かおり,より広範囲な焼成温度に対応できます。

カスタムIC製造システム
 カスタムIC製造システムは,これまで多くの汎用デジタルICを使用して作成していたデジタル回路を手軽に1チップ化するシステムです。デジタル回路をパソコン上で設計し,転送するだけで数千ゲート程度のオリジナルデジタルICをはんだ付けなしで作成できます。このような簡易カスタムIC製造システムが3式導入されています。また,作成したICをテストするためにパソコンに装着して使用できるロジックアナライサ,ロジック信号発生器も3式ずつ導入されています。

​新素材評価システム

設備機器

X線回折装置

​ 金属材料,半導体材料,セラミックスなどの機能性材料の特性は,構成物質自身に依存するだけではなく,原子配列,すなわち結晶構造,集合組織に強く影響を受けています。したがって,それらを正確に把握し制御することが非常に重要です。
 X線回折装置は,そのような原子配列,集合組織を測定・評価することができる,もっとも一般に使用されている装置です。半導体などの機能性材料の機構解明や,金属の疲労,応力解析,、未知物質の同定といった多岐にわたる分野で応用できます。
 互いに間隔dを保って並んでいる一組の平行な格子面に,X線が格子面に対してθで入射するとします。この場合,隣り合った面から反射されたX線の光路差 が波長λの整数倍になるとき,干渉して強め合うことになります。それゆえ入射波が強めあうように反射される条件は, 2dsinθ=nλ となり,その ピークが現れる角度を測れば格子間隔を知ることが出来,さまざまな物性がわかります。
 本装置は最大定格3kWの出力が可能なX線源をもっており,定型処理プログラムの登録により測定から分析までをほぼ全自動で行うことができるシステムです。
 また高精度型回転振動試料台,残留応力測定アタッチメントをゴニオメータに取り付けることにより,物質(塊,薄膜,粉末等)の結晶配向性や残留応力の測定することができます。

金属顕微鏡

​ 良く知られているように,金属の研磨面など不透明な物体の表面を拡大観察するための装置です。光を試斜面で反射させ反射光を対物鏡と接眼鏡で拡大するため,その拡大倍率は対物レンズと接眼レンズの倍率の積となります。
 本顕微鏡はさらに透過観察,暗視野観察や簡易偏光観察装置を備えています。暗視野観察はティンダル現象を利用して,ふつうの光学顕微鏡では高倍率でも見えない微粒子を見えるようにしたものです。また,偏光観察は偏光子と検光子により岩石片や鉱物片の観察をはじめ,ひろく結晶の光学的性質を調べるのに用います。

​ディジタルマイクロスコープ

​本装置は,デジタルマイクロスコープ本体,レンズ部,モニタから構成されます。観察は,対象物にレンズ部をあてるだけであり,ステージに載らない大きなものでも,そのままの状態で観察できます。また,照明光がレンズの先端から照射されるため,常に最適なセッティング状態が得られます。顕微鏡の20倍以上の被者写界深度があり,凸凹が大きくてもピントを正確に合わせることができます。レンズは2種類(×25~×175,×450~×3000)あり,実体顕微鏡から金属顕微鏡までの領域を1台でカバーします。拡大画像はモニタに映し出されるため,顕微鏡のように覗きながら対象物を傾けたり,ピント調整を行うような手間が不要で,多人数が同時に観察できます。また,画面上で距離,面積,角度,ポイント数などを計測する機能を持っています。画像はテジタルデータとしてSuper Disk ・ FDに保存可能(jpeg,tiff形式)です。さらには,SCSIインターフェイスを装備し,パソコンとの接続も可能です。

​赤外放射温度計

​ あらゆる物体は,その温度が絶対零度でないかぎり,その温度に応じた強さのエネルギーを電磁波という形で放出しています。赤外放射温度計は,物体から放射される電磁波である赤外線のエネルギーを検出器により電気信号に変換し,光学走査することによって,カラーまたは白黒の熱画像として表示する装置です。非接触式で二次元的分布が容易に得られます。
こんな時に便利です
(1) 着目する物体表面において最高温度がどれほどで,どこに位置してどの程度の広がりを示すかを知る必要のあるとき。
(2) 熱応力の発生の度合いを予測する目的で,温度の最高値と最低値の差や温度勾配を知る必要があるとき。
(3) 物体とその外側または内側を流れる物体との熱交換がある場合,流れ場の様相を解明する手がかりが必要な場合。

微弱光計測装置

​ 本装置は,暗やみにおける微弱な光を高感度に検出できる装置です。特に検出部のセンサが重要な働きをします。 EB-CCDセンサの測定原理は,フォトンが電面に入射して生じた光電子は,印加電圧(最大8kV)によって加速され,裏面照射CCDに打ち込まれて増倍します。この増倍によるS/Nの劣化は原理上なく,定電流駆動(MPP)により長寿命特性を実現しています。その他,残像や歪み,焼き付けも無く,取り扱いが簡便使です。
 本装置は,水平1024画素の高分解能で,画像の減算・積算・リカーシブフィルタなど豊富な画像処理機能と計測機能を内蔵しており,マウスにより筒単に操作できます。

​FFTアナライザおよび騒音計

  • FFTアナライザ
     信号x(n)の離散フーリエ変換(DFT)によるX(k)の値を知ることにより,各種信号の周波数スペクトル・自己相関関数などの性質や,測定対象の伝達関数の測定など,電気信号や振動などに関する多様な応用計測ができます。また,騒音計と組み合わせることにより,騒音の周波数分布を知ることができます。
  • 騒音計
     感度が校正された計測用コンデンサマイクロホンと増幅器の組み合わせにより,計量法で定められた音圧の測定ができます。

電波吸収体吸収能測定セル

​ 本装置は,電波を吸収する材料の特性を測定するためのもので,例えば電波の吸収体材料を開発するために利用できます。
 材料の電気的特性には,誘電率,透磁率,導電率の3要素があり,これらを測定するには,材料のインピーダンスの周波数特性を測定しなければなりません。そのために,片面電極(0.5-12[mm])と両面電極(1-20[mm])の素子材料の固定器(フィクスチャ)が導入されています。これらのフィクスチャは,2GHzまで対応でき,携帯電話の周波数帯までをカバーしています。
 また,加工材料のシールド性能は,材料を加工した後,電波吸収能を測定するため,TEM波(疑似平面電磁波)と呼ばれる電界磁界が直交分布する状態をつくり測定されます。そのための評価用セルの周波数範囲は,10MHzから1GHzであり,反射・透過をネットワークアナライザ(現在500MHzまで)で測定し,材料の吸収能を測定できます。

​He-Cdレーザ

 本装置は,レーザ活性媒体にHe(ヘリウム)とCd(カドミウム)を使用した金属蒸気レーザに分類されるCW(連続)発振のレーザで,出力は35mW,発振波長は325.0nmです。冷却水は不要で,電源部のスイッチをオンにするだけで約20分後には安定した紫色レーザ光を得ることができます。これは,例えば半導体材料の評価法のひとつであるフォトルミネッセンス測定のための励起光源に使用できます。特に現代の情報の大容量化と高密度化にともないレーザの短波長化実現を具現化する,いわゆるワイドギャップ半導体材料の評価に応用できます。
 そのほか,連続的に紫外線を照射する場合の光源にも利用できます。特に局所的に絞った場所に照射可能です。

 

​パーソナルイオンアナライザ

​ 近年,河川水や地下水などの水環境の悪化が指摘されています。水質が汚濁すると,人間の健康が損なわれたり,農作物や魚介類に被害が生じるなどの現象が生じるため,このようなことを避けるために水環境をモニタリングすることが必要となります。
 水環境をチェックするための方法のひとつとして,水に含まれているイオンを調べるイオン分析がおり,この中にイオンクロマトグラフ法,原子吸光法,吸光光度法などがあります。本装置は,イオンクロマトグラフ法によるイオン分析装置であり,イオン交換樹脂によるイオン分離法と電気伝導率に基づくイオン検出法とを組み合わせた方法から構成されています。すなわち,試料溶液は,溶離液とともにイオン交換カラム内を流れる間に各イオンに分離され,この間における電気伝導度を連続的に測定することにより各イオンを定量するわけです。なお,カラム部を交換することによって陰イオンや陽イオンの分析を行うことが可能となります。
 本装置は,コンパクトなオールインワン設計となっており,また,電源として標準のAC電源に加えてオプションとして専用バッテリやカーバッテリを装備しているため,サンプリング現場で直ちに分析することが可能です。さらに,タッチパネルで簡単な操作によりイオン分析を可能にした機器です。

​住環境測定装置

​ 本住環境測定装置によって温度,湿度,風速,浮遊粉じん量,C02濃度に関する測定が可能であり,建築物の温熱環境や空気環境性能の良否の検証などに利用できます。
 また,小型テータロガーにより,測定点データを採取でき,上記測定項目や日射量などの環境要素の長時間同時測定が可能です。更に,複数の温湿度記録計を利用して,住宅内各室の温湿度変化,あるいは部位により偏りのある室内の温湿度変化を長時間測定することによって建築物の温熱環境性能を明らかにし,快適な住環境創出の検討を行うことができます。
 携帯型風速温湿度計は電気抵抗値の変化から測定値を求める機能を持ち,室内外の温湿度と風速(気流)を測定することができます。
 粉じん計は空気中の浮遊粒子による光散乱現象を利用したもので,室内外の浮遊粉じん量を測定できます。
 炭酸ガス測定器はある波長の赤外線に対するC02の選択吸収特性を利用したもので,室内のC02濃度を測定することができます。
 小型テータロガーは熱電対などの様々なセンサー入力や電圧入力などアナログ入力6点とパルス入力3点の計測値を同時に長時間記録できます。
 温湿度記録計は小型軽量で,部屋などの温湿度を同時に長時間計測し記録できます。

​データ分析システム

設備機器

データ分析システム

​ データ分析システムは,情報管理サーバー1式,データ分析端末3式,地域技術者講習用端末15台,A3プリンタ1台,カラープリンタ1台,ポスター作成用プリンタ1台,液晶プロジェクタ1台から構成されています。
 情報管理サーバーは,約72GBのハードティスク(RAID5)を備えており,信頼性が高いファイルサーバーとして利用できます。また,WWWサーバーとしても利用できます。さらに50ユーザーが同時に使用可能な数式処理(MATLAB)サーバーとしても利用できます。データ分析端末では,CADソフト(Vector Works)やDVD-RAMやDVD-ROM,CD-RWなどの周辺装置が利用できます。地域技術者講習用端末はノート型なので,地域技術者の講習などいろいろな場面で利用可能です。その他,各種プレゼンテーションに役立つポスター作成用B0プリンタが利用できます。