専攻科のカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

専攻科のカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

1 教育課程編成の基本的な考え方

    教育課程編成にあたっては,本校が掲げる専攻科課程の学習目標に照らして,学生が必要な学力や専門知識等を無理なく,また効率よく修得できるよう全体の授業科目数及び単位数を適切に配置しています。
   なお,修了時に修得すべき学習目標を満たすよう授業科目が設定されていますので修了認定を以て学習目標の達成と認めることができます。

2 科目構成と学習目標との対応

    専攻科の授業科目は,電子機械工学専攻,環境建設工学専攻の共通の一般科目及び専門共通科目と各専攻で異なる専門展開科目から構成されています。専攻科共通のA~E及び各専攻で異なるFの学習目標を達成すべく科目配置が行われています。

   本科4,5学年及び専攻科1,2学年を一貫する「創造工学プログラム」を設定しています。このプログラムにおける学習・教育目標は,専攻科課程の学習目標と連関するものとし,科目構成との対応は以下の通りとなります。なお,学位取得申請における分野別必要単位に対しても十分な科目数を確保しています。

<両専攻共通>
A.科学技術や情報を利用してデザインし創造することに喜びを知り,たゆまず努力することができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
    デザインや創造に必要となる工学基礎力を身に付けるため,①設計システム系,②情報倫理系,③材料バイオ系,④力学系,⑤社会技術系の5つのプログラム科目群を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。また,PBL(Problem-based learning)の経験から創造の喜びを知るための演習系科目を設け,計画・実行,課題解決・ものづくり,データ分析・工学的考察,発表を重視した総合的な学習を展開しています。 

B.問題を発見・提起し,修得した技術に関する知識や理論によって解析し,解決までできるように下記のとおり教育課程を編成しています。
    学士の能力を有した技術者として専門工学の知識と能力を身に付けるため,基盤学科の専門展開科目,ならびに数学(情報処理)・物理による理論解析能力を身に付ける科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。

C.国際社会を多面的に考えられる教養と語学力を持ち,社会や自然環境に配慮できるように下記のとおり教育課程を編成しています。
    今後ますます必要となる国際性や,問題解決能力などの涵養を望む社会からの要請に対処すべく外国語によるコミュニケーション能力を身に付ける科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。さらに,語学力の習得を確認するために修了までに「総合英語力到達度試験」に合格することを義務付けています。
    文化の継承や健康の増進は持続可能な社会へ向けた共通課題であり,それらに対処するためのリベラルアーツ系科目を設けるとともに,現代社会・地域社会,環境問題を理解し対応するための文理融合科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。

D.実践的な体験をとおして,地域の産業や社会が抱える課題に積極的に対処できるように下記のとおり教育課程を編成しています。
    地域企業などが抱える実務上の問題に対する解決法を体得するための方法として,長期のインターンシップを実施しています。また,実務上の問題として,いろいろな環境技術について検討できるよう環境関連科目を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。さらに,C.D.の学習目標に対して,特別研究分野に関連した技術者倫理/環境関連のテーマについてのレポート提出を義務付けています。   

E.チ−ムプロジェクト等を遂行するに必要な計画性をそなえ,論理的な記述・発表ができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
    与えられた制約の下で計画的に仕事を進める能力を身に付ける演習系科目を設け,基盤学科の枠を超えた分野横断的なチームプロジェクトを展開しています。
    日本語による論理的な記述,コミュニケーションに対処するためのリベラルアーツ系科目を設けるとともに,自主的・継続的に研究に取り組む特別研究を配置し,計画性,論理性,プレゼンテーションスキルを重視した総合的学習を展開しています。なお,特別研究の成果について学会等での外部発表を義務付けています。

 <電子機械工学専攻>
F.機械,電気,電子,情報などの専門分野に関する高度な技術と専門以外の幅広い知識を修得し,修得した技術を活用することができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   機械,電気,電子,情報などのいくつかの工学知識を修得し,幅広い考察ができるよう,準学士課程において基盤として学んだ専門分野の授業科目群と専門分野以外の授業科目群を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。

<環境建設工学専攻>
F.建設,環境,建築などの専門分野に関する高度な技術と専門以外の幅広い知識を修得し,修得した技術を活用することができるように下記のとおり教育課程を編成しています。
   建設,環境,建築などのいくつかの工学知識を修得し,幅広い考察ができるよう,準学士課程において基盤として学んだ専門分野の授業科目群と専門分野以外の授業科目群を設け,講義形式や演習形式の学習方法により展開しています。

〈学習目標との対応表〉

3 成績の評価方法に関する方針

   科目ごとに設定された到達目標に対して,次の方法で成績評価を行う。
1. 講義形式の授業科目においては,試験の得点や小テスト・課題・レポートなどにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
2. 実技を伴う授業科目においては,ポートフォリオ,実技試験,筆記試験,課題などにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
3. 創造工学演習などの実践的科目においては,課題,レポート,発表,ポートフォリオなどにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。
4. インターンシップにおいては,研修態度,理解力,実行力,報告・相談,実習成果,報告書,発表などにより到達度を判定し,派遣企業等からの評価,巡回指導の評価,報告書の評価,プレゼンテーションの評価を総合して成績評価する。
5. 特別研究においては,研究成果をまとめた論文,研究発表などにより到達度を判定し,総合的に成績評価する。

4 成績の評価および単位認定基準

    シラバスに基づき, 100点法により60点以上であれば合格となり所定の単位を修得できます。
    なお成績はS・A・B・C・不可の評語で表示し,評点との関係は次のとおりです。ただし,授業科目又は履修形態等によっては,合格又は認定の評語とすることがあります。

S(評点90点以上)
A(評点80点以上~90点未満)
B(評点70点以上~80点未満)
C(評点60点以上~70点未満)
不可(評点60点未満)