非情報系学科を含む全学科での情報教育の強化・高度化推進プロジェクト
本プロジェクトについて
背景
「Society5.0」の時代において,「IoT」「ビッグデータ」「AI」などの活用,並びに「DX」時代に向けたICTを最大限に活用できる人材が様々な分野で求められています。また,産業界からも高等教育機関に対して情報技術を身につけた学生を輩出する要望が高まっており,それに向けて,初等中等教育の新しい学習指導要領でも「情報」が必修化されます。その中にはプログラミング的思考や情報セキュリティを身につける内容が盛り込まれます。特に,新高等学校学習指導要領では情報の教育内容が大幅に拡充され大学入学共通テストに「情報」が新設されます。また高等教育においても,文系も含めたすべての学生を対象にAI・数理・データサイエンス教育が行われようとしています。このような状況のなかで,高専機構の情報教育として,社会ニーズに応えることのできる新たな到達目標を作成・展開し,各高専で実施できることが必要とされています。
目的
本プロジェクトでは,機構本部で実施する社会ニーズ調査の実施結果に基づき,新たな到達目標(案)を作成し,全国の各高専に展開することにより,高専の情報教育の高度化を図ることを目的としています。
活動
プロジェクトのメンバーは令和元年度の公募に応募した,取りまとめ校と12校の実践校の教員および3名の協力教員から構成されており,令和2年度までのプロジェクトとして活動している。令和元年度は,情報系学科だけではなく,非情報系学科で求められる高専での情報教育を強化・高度化することを目的に,新高等学校学習指導要領の「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」,数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムの作成する大学教育におけるカリキュラム,各種情報系の学会が提供するカリキュラムを参考にしつつ,機構本部が実施している「業界団体とのヒアリングに基づく社会ニーズ調査」の実施結果を踏まえた新たな到達目標の検討を行った。令和2年度は,まず新たな到達目標を盛り込んだカリキュラムモデルを各実践校で作成し到達目標を実践する際の課題や注意点の整理を行った。また,情報教育の展開に必要とされる教材の開発と教員研修を実施しつつ,情報教育を実践校で実践し,授業を実施する際の問題点や課題点を整理した。各高専で情報教育を円滑に実施できるように,カリキュラムモデル作成および教材と実践で得られた情報を成果物として取りまとめ,全国の国立高専に共有する。
成果物
※国立高専の教職員のみが閲覧できます.閲覧時にMicrosoft 365へのサインインを求められる場合があります.
- パンフレット(PDF)
- 到達目標(案)とスキルの紐づけの表(Excel)
- 実践校が作成したカリキュラムモデル(Excel)
- プログラミング教育教材
- 非情報系教員を対象とした教員育成研修資料
非情報系学科を含む全学科での情報教育の強化・高度化推進プロジェクトチーム関連校
取りまとめ校
石川工業高等専門学校
実践校
函館工業高等専門学校,苫小牧工業高等専門学校,旭川工業高等専門学校, 仙台高等専門学校,長野工業高等専門学校,岐阜工業高等専門学校, 明石工業高等専門学校,奈良工業高等専門学校,和歌山工業高等専門学校, 米子工業高等専門学校,阿南工業高等専門学校,大分工業高等専門学校
協力教員所属校
釧路工業高等専門学校,群馬工業高等専門学校,福井工業高等専門学校