建築学科
安全で快適な建物を生み出す知識と技術
「建築」とは、歴史・文化・経済・心理などから成り立つ人間のくらしを理解し、安全性や快適性、地域や自然環境へ配慮しながら建物をデザインすることです。建築学科では、計画や構造、環境などの基礎や、コンピュータによる処理技術を学び、あらゆる角度から物事を捉え、柔軟な発想ができ、建築をとおして人々の幸せを創り出す技術者を育成します。
カリキュラム
建築設計課題
1年生から建築図面を描き模型を造ることにより、デザイン能力やCAD など図面を描く技術だけでなく、構造や法律など実践的に役立つ知識を養います。
快適な空間をつくる
人間の生活に影響を与える光や音、空気や熱の流れについて学ぶことで、建物を設計する際に、窓の大きさや配置、冷暖房設備の計画、壁の断熱などを考えるのに役立ちます。
安心して生活できる建物
地震や台風、積雪などの自然災害にも負けない丈夫で安心できる建物をつくるための構造計算や、さまざまな建築材料の特性などを学びます。
特色
学力と専門知識を段階的に学習
1~5年を通して「建築設計」という授業があります。建築設計や製図技術に必要な学力と専門知識を段階的に学習します。
1年生の小規模木造住宅から始まり、2年生には鉄筋コンクリート造、3・4年生では実在する敷地をモデルとして、地域社会と周辺環境に配慮した公共施設等の設計を学びます。5年生では、国家資格「建築士」の試験問題に取り組みながら、図面を書き上げる実践的トレーニングを積みます。
ベンチ模型の作成・発表
模型製作を通じて立体的に造形原理を学ぶ授業です。班ごとに製作した作品は学生同士で講評し合い、より適切な表現、製作方法について学習します。
在学中に受験できる主な資格
建築CAD技術者、宅地建物取引主任者、カラーコーディネーター、福祉住環境コーディネーター、インテリアコーディネーター、キッチンスペシャリストなど
卒業後に受験・取得できる主な資格
建築士(1級、2級、木造)、構造設計1級建築士、建築施工管理技士(1級、2級)、建築主事、建築設備士、 管工事施工管理技士(1級、2級)、商業施設士、インテリアプランナーなど
卒業後の進路
主な就職先
大林組、奥村組、熊谷組、鹿島建設、清水建設、竹中工務店、東亜建設工業、東急建設、佐藤工業、東レ建設、トーケン、戸田建設、豊蔵組、真柄建設、NTTファシリティーズ、JR西日本、国土開発センター、日本海コンサルタント、利水社、関西電力、北陸電力、東京ガス、大阪ガス、柿本商会、三機工業、鈴木管工業、三谷産業、綜企画設計、釣谷建築事務所、東洋設計、山岸建築設計事務所、正栄産業、大和ハウス工業、アーバンホーム、家元、石友ホーム、喜多ハウジング、大屋設計、玉家建設、東栄住宅、ニューハウス工業、セルコホーム、あい設計、サンテン・コーポレーション、乃村工藝社、オリバー、コマニー、ノダ、LIXIL、YKKAP、イリア、丹青社、パナソニックリビング中部、大和ライフネクスト、三菱地所コミュニティ、三菱プロパティマネジメント、森トラスト、太陽工業、日本環境アメニティ、石川県庁 ほか
主な進学先
石川高専専攻科、豊橋技術科学大学、北海道大学、千葉大学、筑波大学、横浜国立大学、お茶の水女子大学、新潟大学、信州大学、福井大学、奈良女子大学、京都工芸繊維大学、三重大学、札幌市立大学、東京都立大学、早稲田大学、東京都市大学、千葉工業大学、立命館大学 ほか
先輩からのメッセージ
建築学科5年 廣瀨 希
ものづくりが好きな私は、人を笑顔にする建築士や大工のようになりたいという夢があり、石川高専に入学しました。高専を選んだのは、一年生の頃から実際に手を動かし、実践的に学べる環境に魅力を感じたからです。設計演習の授業では、座学での学びを活かし、手描きで図面を作成し、模型を作って立体にしていきます。近年では、CADソフトによる描画も増えています。難しいこともありますが、自分の思い描いたものが形になった時は達成感と喜びを感じられます。皆さんも人を笑顔にする技術者を目指し、建築学科で専門分野を学んでみませんか?
先生からのメッセージ
建築学科教員 小川 福嗣 講師
建築は風雨や地震から身を守るとともに、豊かな生活をおくるために欠かせないものです。建築学科では、建築の構造や環境、歴史といった建築に関連する多様な授業を受けて専門知識を身に着けることができます。「建築設計」の演習では、学修した知識を活かして建築を一つの設計図にまとめます。これらの授業や実践的な演習を通じて建築技術者として成長していきます。また、学生が主体的に取り組む姿勢を尊重しており、各種コンペティションへの参加機会も多くあります。取り組む学生に対して教員もサポートしていきます。